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声なき叫び

赤煉瓦が壁面に露わになっている「東京ステーションギャラリ」
鴨居玲展いってきました。
テーマとなっている「深く刻まれたしわ」の人間たちは
叫んでいる。だが、その声は聞こえないし、よわよわしい口の開きだ。
それは「日向」で生きている人間には決して届かない
人生に疲れ日陰に生きている人たちを代弁しているように感じる。

また、もうひとつのモチーフになっている「教会」は
ヨーロッパで生活するも、教会という日本人からすれば
内面化できない、大きく強固な存在が
彼の絵では人を寄せ付けない要塞のように描かれ
宙に浮いている。(ぼくには海底深くに沈んでいるように見えた)

鴨居玲という画家は、自分の内面に向き合い、真に人間を描いたのだと思う。

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