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美術作品の点と線

新潟市美の「20世紀美術」展に行って来ました。
ピカソ、シャガールからステラ、ラウシェンバーグまで。
「名のあるアーティストをとにかく集めたコレクション」っていうのが印象。
また、アートの中心地がヨーロッパからアメリカに移っていき、
また、アーティストの関心が人間から美術そのもの動いている。
美術そのものとは、つまり、美術のための美術で、アイディア重視で革新的をその生命力とする。
現代美術。
正直すに戻ってその現代美術作品を見ると、まあ、1回見た作品、作家が同じ場合、
作品の前にいる時間っていうのは数秒だ。
しかし、
ロートレックの人間の性格をザックッと切り取る鋭い目を感じる絵画は
やはり、絵画の前に引きつけられ、足止めされ、絵画からまるで手が伸びてきてぼくの心臓を掴んで動けなくする。そして、絵画を舐めるようにして見てしまう。舐められても耐えうる、耐えられるのが良質な絵画。

作品が違えば、また、足止めされる。ピカソやロートレックの作品もぼくを的確に捉える。
そこが絵画の面白いところだ。

で、点と線。

現代美術の多くは歴史的に点として存在し始めた。点として認められるが現在まで、または、いま見ている鑑賞者まで手を伸ばしていない。つまり「批評家的」にしか見ることができない。

それに比べ、「美術作家」ではなく「画家」だった時代は、まるで線のように歴史を生き延び
そして現代の鑑賞者を巻き込む。
ぼくらは画家の目~如何に対象物を捉えたか、その情熱で~、画家のキャンパスに向かい合った時間~いかに苦悩したか、喜びを得たか~を、生身の人間像を味わうことができる。

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